36:心配なんです - 4/4

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 羊に頭突きを受け、羊に昼飯を食べられ、しかしどうにかちゃんと皆に渡す分の牛乳を手に入れたセオは満足げにそれを自分のリュックサックへと大切そうに詰め込んだ。最後の一本だけは入りきらずに渋々手に抱える形になる。
 園児たちがわらわらと、幼稚園に帰るためのバスに乗り込むのを、少し斜め、丁度死角に置いてある黒塗りの車の運転席と助手席に座る男二人のうち、銀髪の男はその光景を見て、ほっと息を一つついた。どうやらこれでこの面倒事から解放される模様である。
 羊に弁当を食われた以降は取り立てて何も起こらず、スクアーロはこれ以上ないほどにほっと胸をなでおろした。後は、セオが幼稚園につく前に自分たちの車を幼稚園に到着させて、如何にも今来ましたと言わんばかりの態度でセオを迎えればいいだけの話である。
 不思議な達成感を味わいながらスクアーロは車のアクセルを踏んだ。あの無駄に大きく安全運転を心掛けたバスよりも自分の運転が早いのは目に見えて明らかである。
 街中を結構な速度で走り抜けるスクアーロの隣で、子供の父親、XANXUSは腕を組んで少しばかりの考え事をしていた。そして何を思ったのか、助手席から無理矢理運転席に足を突っ込んで、ブレーキの上に軽く乗せてあるスクアーロの足を思いっきり、これでもかと言うほどに強く踏みつけた。ブレーキを踏まれた結果、車は急停止をする。シートベルトをしていなかったらフロントガラスに激突して、向かう先は幼稚園ではなく病院に搬送されることになっただろう。
 さらに言えば車事情のよろしくないイタリア。この黒塗りで如何にもな雰囲気漂う車にクラクションを鳴らす馬鹿はいないが、それがなければ、後ろからクラクションを鳴らされるのは必至だったろうし、一体何を考えているとスクアーロは当然の怒りを腹に膨れ上がらせた。そして、怒鳴る。クラクションよりも喧しい音が車内に響き渡った。
「う゛お゛ぉ゛おい゛!!てめぇ何考えてやがんだぁ!あぶねぇだろうがぁ!事故起こしでもしたらどうすんだぁ!」
 暗殺部隊の一員とは到底思えない良心的イタリア国民のような発言をしながら、スクアーロは助手席に背中を預けていた男を怒鳴りつける。尤も返ってきた言葉はうるせぇの一言が一番初めであったのが残念と言わざるを得ないのだが、この際は仕方ない。
 ブレーキを無理矢理スクアーロの足の骨を砕く勢いで踏みつけたXANXUSは、今頃幼稚園への岐路を意気揚々と走るバスのことを思い浮かべながら、そしてもう少しばかり逡巡をして、帰れ、と命令した。意図の到底分からぬ命令にスクアーロは怪訝そうに眉を顰める。少なくとも、この状況に置いて、帰れというのは本部にと言う意味でしか取ることができない。しかしながら、ここで車を他の道路へと運転させて本部に帰るとするならば、あの重たい牛乳を自分たちのために一生懸命持って帰ってくれている可愛いチビはあきらかに待ちぼうけを食らうこととなる。
 どうしてそんなことをせねばならないとスクアーロは上司に問うた。
「何言ってやがる。Jrが待ってんだろぉ。迎えに行ってやらねぇといけねえだろぉ」
「黙って帰れ」
「…レヴィかルッスーリアか迎えによこすのかぁ?それとも東眞かぁ?」
 頑なな言葉にスクアーロはこれ以上の説得をあきらめて、胸元から携帯電話を慣れた手つきで取り出した。上司の我儘で振り回されるのは全くいつものことである。今更取り立てて驚いたりすることもない。面倒な上司ではあるが、決して嫌ってはいないし忠誠を誓っている、とうのはまた別の話である。
 返事がないので、スクアーロは取り敢えず車を道路の脇に止めてルッスーリアへと連絡を入れる。確か、レヴィは午後からフランスの任務があったはずだと記憶していた。セオが持って帰った牛乳を今日飲むことはできないだろうなとスクアーロはそんなレヴィを少々憐れむ。本気で涙する男の顔が簡単に脳裏に浮かんだ。
 待機音が数秒響き、その後に相変わらず丸まったルッスーリアの明るい声が電話向こうから響いた。
「よぉ」
『あらスクアーロじゃない。どうしたの?まさか牧場が破壊されたとかじゃないわよね?』
「…それに近いことは起きそうになったがなぁ…あーと、Jrを迎えに行っちゃくれねえかぁ?」
『なぁに?Jrはスクアーロたちが迎えに行くんじゃなかったの?』
「その予定だったんだがなぁ…ボスさんがごねちまっだぶ!いってぇ!何しやがんだ!このクソボス!」
「うるせぇ。とっとと車を動かせ、ドカスが」
 側面から顔を無理矢理脇のガラスに押し付けられて(というよりも叩きつけられて)スクアーロはXANXUSを睨みつけたが、暖簾に腕押し馬の耳に念仏糠に釘、全く無駄な行動であった。
 スクアーロは一つ溜息をつくと、電話向こうのルッスーリアに悪いが頼んだぜぇと断ってから電話を切ると、一度止めていた車のエンジンを動かし、車の流れを見ながら道路に再度入り込み、今度は幼稚園ではなく本部の方へ続く道へとタイヤを向けた。
 ひょっとして子供と顔を合わせるのが照れくさいだけではないのだろうかと、眉間に皺を寄せた男の顔を覗き見、そしてXANXUSはその視線が気に食わないとばかりにスクアーロの側頭部に傍らに置いてあったティッシュケースをおもむろに投げつけた。そしてスクアーロはまたXANXUSを怒鳴りつけた。無論、帰ってきた言葉は言うまでもなく黙れの一言であったが。

 

 うふ、とルッスーリアは笑いながら、車の後部座席に座るセオの嬉しそうな顔を見て、そんなに楽しかったのと尋ねる。運転席の隣、助手席には子供の母である東眞がシートベルトをしっかり締めて座っていた。セオは助手席の枕のところに背伸びをしてかじりつき、ルッスーリアの方へと銀朱を向けて、うん!と元気よく頷く。
「あのね、セオ、たくさん持って帰ったから!でね、ルチアがびじんでねっレヴィがすきになるの!」
「ルチア?」
「牧場で働いてる人じゃないかしら?でも残念ね、Jr。その土産話は今夜レヴィに聞かせられそうもないわ」
 お仕事?と尋ねたセオにルッスーリアはそうよとブレーキに程良い力を加えながら首を縦に振った。ゆっくりと車が停止して、本来スクアーロが送り届ける場所であった本部に到着する。車庫にはもうすでにエンジンの動きを止めた、本日頑張って働いた車が一台、ルッスーリアたちの隣に停車していた。
 セオは止まった車の反動を助手席の枕に押し付けながら、残念そうな声を漏らす。
「えー…じゃぁね、ねるまえにでんわする!でね、レヴィがかえってきたら、もってかえってきたぎゅうにゅうあげてね、ルチアってすごいね!っていうの。レヴィはようえんなむすめがすきだっていってたから、きっとね!セオいいこでしょ!」
「ええ、いい子ですよ。セオ。優しい良い子です」
 東眞の褒め言葉にセオはきらきらと目を輝かせ、でしょでしょ!と大喜びする。跳ねるようにして車の扉を開け、セオはずるずるとシートの上に乗っかっているリュックサックを引っ張り、どうにかこうにかで頑張って背中に背負うと、もう一本の牛乳瓶をその腕に抱えた。
 いささか子供には荷が重そうに見える光景にルッスーリアは持ちましょうかと声を優しくかけた。
「途中で割っても危ないわよ。ほら、ルッスお姉さんが持ってあげるから」
「だめ!セオがもっていくの!だって、セオ、おとこのこだもん!」
「あら」
「じゃぁ、任せましょうか。でもセオ、気をつけて運ぶんですよ」
「Si!まかせて!セオ、がんばるから!」
「頑張ってください」
 母の応援に勢いよく首を縦に振ると、先程かけられた気をつけての言葉など頭から吹っ飛んだかのように、セオはとたとたと勢いよく駆けて行く。そんな我が子の後ろ姿に、元気ですねと東眞は最も適した言葉で表現した。それにルッスーリアは全くよねぇと笑う。
「ボスたちももう戻ってるみたいだし、Jrは無事にボスに牛乳渡せるかしらね」
「きっと喜びますよ、XANXUSさんも」
 顔はきっといつもと変わらない仏頂面なのだろうがと東眞はひそやかに思いつつ、開けられた扉の下をくぐって、ルッスーリアと共にセオが走り抜けて行った廊下を追いかけるようにしてのんびりと歩く。急いだところで、セオは逃げも隠れもしないし、向かうところがどこなのかは、その足音を拾わずとも簡単に想像ができる。
 バッビーノ!と少し向こうの部屋で弾けた喜びの声が上がった。
 セオは一本の牛乳瓶を持った状態で扉を押しあけようとしたが、その前に、内側から銀色の剣士が姿を現して、銀色の髪を絹糸のように揺らしながら、子供の到来を内側から喜ぶ。セオはスクアーロの足元をすり抜けて、父親、XANXUSのもとへと一直線に駆ける。
 スクアーロはそんな背中を苦笑しながら眺めて、扉の向こう、廊下の中央に居る東眞とルッスーリアへと目をやった。
「悪ぃなぁ」
「構わないわよ。Jrの可愛い土産話も沢山聞けたことだしね。お疲れ様」
「おお…全力で疲れたぜぇ…」
 二人のやりとりに苦笑しつつ、東眞はスクアーロが開けていた扉を礼を一つ述べてから入る。そこには、ソファにどっしりと腰掛けている夫の姿があった。そして、そのソファの横にセオが走り寄り、手に持っていた牛乳瓶をはい!と元気よく差し出す。ちら、と赤い瞳が動いて何だと口を動かす。なんだも何も、本日の遠足にべったり尾行していた人間の台詞ではないのだが、そこはそれと言う話なのだろうか。
 セオはきらきらと満面の笑みをそこに浮かべながら、XANXUSに話しかけた。
「あのね!ルチアのぎゅうにゅう!たくさんもってかえったの!でね、たくさんのんだら、バッビーノにこにこできるから!」
「…そうか…」
 朝のように怒ることはせず、XANXUSはセオが持って帰った牛乳瓶のふたを開けると、ぐいとそれをまるで風呂上がりの一杯のように(それはまるで親父のようである)そのまま瓶に口をつけてぐびぐびと飲んだ。豪快な飲み方に、セオはおおと父親に尊敬の眼差しを向ける。それに気をよくしたのか、XANXUSはその500ml入りの瓶牛乳を一気にそのまま飲み干した。そして、セオの手に空になった牛乳瓶を押し付ける。
 一瞬でからになってしまった瓶をセオはまじまじと見つめながら、そしてバッビーノ凄い!と感嘆の悲鳴を上げる。XANXUSは我が子の褒め言葉に当然だと少しばかり鼻を高くして答えた。何とも子供じみた対応ではあるが、セオは大喜びなので結果としては一切問題はない。
 父親の素晴らしく男気溢れる行動に目を輝かせたセオは、思い出したようにリュックサックのふたを開けて、残りの瓶牛乳を取り出す。勿論、リュックの中に残された残り一本は言うまでもなく、レヴィへのものである。
 セオは小さな腕の中に五本の牛乳を抱えながらふらふらと歩き、まずはスクアーロのもとへと一本差し出した。
「ぎゅうにゅう!スクアーロも、げんきになって!セオ、スクアーロがにこにこしてると、うれしいもん!」
「…お、おぉ。Grazie, Jr.美味しく飲ませてもらうぜぇ」
 プレゼントを受けたスクアーロは、嬉しげに眼を細めてセオの頭をぐしゃりとかき混ぜた。その仕草に、セオは頬をにこぉと緩ませて笑みを顔じゅうに広げる。
 そして、その後はルッスーリアのもとへとよたついた。こぼれそうになった牛乳をルッスーリアは左手で見事にキャッチする。俊敏な動きにセオは目を丸くして、ルッスーリアに!と明るく思わず絆されるような子供特有の愛らしい笑顔をそちらに向けた。
「あのね、ぎゅうにゅうって、びじんになれるんだって!でね、ルッスーリアがね、もーっとびじんになるおてつだいしてくれるの!」
「あらあらあら!まぁ!そんな可愛い事言ってくれちゃって…嬉しいわ!Jr, Grazie mille!」
「うん!」
 ぎゅっと抱きしめられて、セオは嬉しげに頬を染め上げると反対に、ルッスーリアにその顔をすりよせた。本来であれば、両腕で抱きしめ返したいのであろうが、至極残念なことに両腕は届けた牛乳によって埋まっている。しかし擦り寄せられた幼児の柔らかくすべすべとした肌にルッスーリアは満足げに微笑んだ。
 そしてその両腕を放されると、セオは今度は一緒に座っているベルフェゴールとマーモンへと二本の牛乳を差し出す。
「はい!ベルとマーモンにもおみやげ!」
 差し出されたそれに二人は顔を見合わせると、ベルは口元を歪めてそれを受け取った。以前はストレートであった金髪が、今では少しは寝気味に頭から盛り上がっている。一方マーモンは仕方ないねと笑いながらセオが差し出した牛乳瓶を受け取ると、その小さな頭をなでる。
 綺麗に笑ったセオはベルに、セオがんばったよ!と報告する。
「へーすっげーじゃん。何頑張ったんだよ、Jr」
「あのね、あのね。セオ、なかなかったの!」
「…頑張ったんじゃねーの?やるじゃん」
 なんだかよく分からないまま、取り敢えずベルフェゴールは弟分を褒めて、マーモン同様にその頭をぐしゃぐしゃと撫でた。セオはベルフェゴールが頭をなでてくれたことに、満足げに顔を上げる。そして、手元に残っていた一本をしっかりと抱え込み東眞の元へと走る。だが、しかし、後数十足ということで、セオはレヴィのために残しておいた牛乳の入っていたリュックサックの肩ひもに見事に足をからませた。あ、とセオは笑顔のまま、差し出しがちになっていた牛乳を滑らせる。
 しかしながら、牛乳瓶はあわや割れるかと思われたギリギリのラインで東眞の手が受け取った。放物線の先には、彼の母の掌がそっと添えられており、牛乳は幸い割れることもなく、セオは当初の目的を果たした。
 牛乳瓶を無事に受け取った東眞は、あと少しと言うところでこけてしまったセオのもとへと歩を進めて、膝を折るとセオのその小さな手を掴み取って、よいしょと立ち上がらせる。
「ナイスシュートです、セオ」
「――――…で、でしょ!セオ、すごいでしょ!」
「すごいですよ。もうセオが大好きで困ってしまいます。惚れてしまいそうです」
「…おい」
 東眞の褒め言葉に、今まで黙っていたXANXUSは眉間に深い皺を寄せて声をはさむ。しかしながら、セオはそんな父親の様子になど気付くことなく、母親の言葉に舞い上がる。
「じゃあね、じゃあねっ!セオ、マンマ、お嫁さんにしてあげる!」
「有難う御座います、セオ」
「でね。セオがマンマお嫁さんにしたらね、バッビーノは…バッビーノは…何になるの?」
 自分で言って最終的に訳が分からなくなったのか、首をかしげたセオに東眞は笑いながら、その小さな鼻をぷしゅと指先で潰す。そして、背後にぬっとあらわれたその大きな黒い影に、苦笑を浮かべながら、どうしましょうかとセオに困った笑みを浮かべた。そんな母の困った顔に、セオはどうしようか、と首をかしげて一緒になって考えたが、小さな頭でそこまでの思考は浮かばない。
 XANXUSは東眞の二の腕を掴みあげると無理矢理立たせ、そのまま噛みつくようにして唇を喰らった。顎を大きな掌で押さえこまれて動かすことができないまま、口内を味わいつくすように舌を這わせ、相手の舌を貪る。
 濃厚な良心のキスシーンを目撃しながら、セオはルッスーリアの裾をすいすいと引いた。
「ルッスーリア。マンマとバッビーノ、いつもしてるけど、あれ、なーに?マンマね、セオのくちにはしてくれないの」
 その幼い子供の問いかけに、ルッスーリアはそうねえと一瞬考え、そして小指を立ててその質問に答えた。
「愛よ!」
「あい?」
「そう、愛よ。あれはね、お互いに愛してる人だけする特別な行為なのよ、Jr」
「ふーん…?すきとあいはちがうの?」
 そろそろ息苦しくなってきたのか、細い両腕がXANXUSの胸を叩くのだが、XANXUSはそれを見事に無視してさらに深く唇を食べる。ベルフェゴールはひゅぅと口笛を揶揄するように吹いた。スクアーロはもう付き合ってられないとばかりに目をそらしていたが。
 可愛い質問にルッスーリアはそれはと笑う。
「Jrがもっと大きくなったときに教えてあげるわ。きっと自分で気づくでしょうから」
「…そうなの?」
「そうよ。そのためには、Jrももっと頑張って大きく強くならないと駄目ね!」
 ルッスーリアの強く、と言う単語に、セオははっと顔を思い出したように上げる。そして、未だ妻に濃厚なキスを与え続けている夫のズボンの裾をぐいぐいと強く引っ張った。邪魔をされたと思ったXANXUSは不機嫌さあらわに顔を顰める。
 セオはそんな父親にきっと強い目を向けて、バッビーノ!と何かをねだる。
「あのね、じゅうのれんしゅうしよう!セオ、つよくなるの!」
「あぁ?」
 何を唐突に、とXANXUSは息子の言うことに眉間のしわを深くしたが、セオの続けた言葉に、それを無くす。
「セオ、イタロやっつけるの!イタロ、めってするから、じゅうもっとじょうずになる!」
「…ああ。ああ、あのカスか…」
 イタロというのが一体誰なのか、それとも何かなのか、東眞は分からないまま、XANXUSの腕から解放された。
 イタロが何であるかを理解しているスクアーロは、その上機嫌になった上司の背中を眺めながら、ひそやかに溜息をついた。あの羊も全く不幸なことである。差し出された弁当を食べただけで、後々銃弾に散ることになろうとは。同情して止まない。
 セオは、何故父親がイタロを知っているのかと言う事実を追求することも(そもそも気付いていないのだが)せず、うん!ともう一度強く頷いた。
「よし、ぶちのめせ。分かったな」
「Si!」
 セオの力強い返事を聞いたXANXUSは満足げに頷き、そして状況が飲み込めない東眞やルッスーリアたちを置いて、父子は射撃訓練場へと向かった。
 取り残された側の東眞は、まずスクアーロへと目を向け、
「…それで、イタロっていったい誰…何?ですか?ちょっと…よく分からないんですけど」
 尤もである質問に、スクアーロは実はだなぁ、と本日牧場での惨劇をゆっくりと語った。