Why why why?

 腕を拘束している女を下に組み敷く。正しくは床に押し付けた。背中に膝を乗せて体重を掛け、腕を後ろにひねり上げて逃げられないようにする。小さな舌打ちが体の下から鳴った。ひねりあげた腕を戒めていたはずの縄は綺麗に解かれてベッドの上に落ちていた。恐らく関節を外して縄抜けをしたのだろうと、ドフラミンゴはあたりをつける。そしてそれは恐らく間違っていないだろう。足につけられていたはずの枷は、ベッドの脚ごとへし折られていた。なんてことだ。
 ドフラミンゴはその巨体からなる体重をミトにのしつけた。背中から肺が圧迫されて、苦しげな咳が一二度こぼれる。
「ナァ、無駄な抵抗は止めようぜ。おれもてめぇも痛いだけだろうが」
「ほざけ、鳥野郎」
「おれはてめぇの手足をへし折る趣味はねェんだが、場合によっちゃそうしなくちゃならなくなるかもな」
 腕をばきんとまるで玩具のように折ってしまうかの如く、力が込められる。みしみしと皮膚の下、筋肉に守られているはずの骨が軋み、悲鳴を上げる。本気でへし折る気など、ドフラミンゴには毛頭なかったが(へし折ってしまっては楽しめるものも楽しめない)捕えている相手に少なからず恐怖心を植え付け、一体どちらが主人なのかをはっきりとさせておこうと、心の中でそんな風には考えていた。獣を飼う時の、否、動物を飼う時の心得としてはまずまずなことである。
 一体誰が主人か。
 爆弾付きの首輪でも嵌めれば大人しくなるだろうか、とドフラミンゴはそう思う。天竜人が奴隷に対してそうするように、この女にも同じことをすれば、心の中では悪態を吐き続け、殺してやるという目を爛々とさせながらも表面上だけは命惜しさに黙って首を垂れるだろかと、そう、考える。しかし、その考えは即座に否定された。この女であれば、そこに+αで何やら手を尽くして逃げ出しそうである。天竜人の奴隷はまず「逃げる」という行動から何から何まで、詰まるところ「抵抗心」と言う、それそのもの自体が折られているのだ。
 押さえつけた体への注意が少しそれる。
 そもそもこの女が自分を愛せば全くの無問題である。そう、考えた視界の隅で鉄色の物体が舞った。それを完全に認識して避けるにはいささか距離が近すぎた。それが何だったのかと言うと、ミトの足に嵌められていたままの枷であった。それは彼女が足を内に折ることで、ドフラミンゴの頭部に向けて投げられる。鎖は連動してドフラミンゴの頭を襲う。直撃こそしなかったものの、それは振り返ったために側頭部へ衝撃を与える。重たい衝撃がドフラミンゴの脳味噌を揺らした。サングラスはその拍子に床に落ちた。
 拘束されていた腕が外れ、体が横にバランスを維持できなくなる。ミトはその一瞬を見逃さず、バランスの崩れた相手の重たい体を跳ねのけるや否や、開かれたままの扉へと駆けだした。剃を使おうとミトは足に力を込める。ぶつけた鎖が嫌な音を立てる。だがしかし、攻撃手段の一つともなった鎖は逃亡のための枷ともなった。大きな手がその長く伸びた鎖、本来であれば逃げられたであろうはずの距離だったはずなのが(ミト自身もそう目算した)、をはっしと掴んだ。そしてドフラミンゴは掴んだ鎖をそのまま強く手元に引き寄せる。こうなれば剃も何も関係などない。女の体は無様に転げ、ずるりと床を引きずられた。
「…やってくれるじゃァねェか」
 額が切れたのか、赤い色の液体が頭部から落ちてきていた。何か斬るための物は無いだろうか、とミトは周囲に目を配らせたが、流石にそこはドンキホーテ・ドフラミンゴも愚かではないらしく、刃物となる類の物は一切存在しなかった。月歩で破壊したベッドの足は刃物とするにはいささか断面がよろしくない。
 ならばいっそのこと、とミトは引きずられる体を両腕を使ってはね起こす。鎖を持っていたドフラミンゴも、その行動は予想外だったのか、一瞬で距離を詰めてきたミトに驚きを隠せない。驚愕の瞬間を利用して、ミトは詰めた距離でドフラミンゴの反対側へと乗り越えた。向こう側はベランダなことをドフラミンゴは良く知っているし、それにこの高さで落ちれば死ぬことも知っている。如何に月歩が使えようと、自身が手にしている鎖を解かない限り意味などない。
 ドフラミンゴはミトの行動の意味を探る。だが、そのほんの一瞬前に、手に持っていた鎖がじゃりと音を立てて動いた。そして唐突に、あまりにも唐突に行動の意味を知る。即座にドフラミンゴは鎖を持っていない反対側の手を首に持ってきた。一瞬の判断で命が助かる。鎖は首に巻きつく前に、ドフラミンゴの手首を巻き込んだ。背中側から舌打ちが響く。
 恐ろしい女。
 そう、ドフラミンゴは腹の奥底で薄ら嗤う。こちらが手にしていた鎖を縄のようにして器用に相手の首に巻きつけて絞め殺そうとしてきた。否、絞め殺すでは生易しい。首の骨をへし折ろうとしてきたのだ。どうと背中が勢いのまま床に叩きつけられる。そのまま、立っていた女の体、肘が倒れるように鳩尾に入った。一度息が詰まる。白兵戦は得意ではないとほざいていた割には、腕が立つ。その上、倒れる際に鎖が付いている方の足をさらに引いたために、ドフラミンゴの首に巻きついていた鎖はさらに締めつけられた。
 だがしかし、勝負を長引かせた場合、勝敗をどちらが上げるのかなど答えは明白であった。殴り合いの武器を持たない戦闘に置いて、ミトはそこそこにの腕しか持たない。刀という何か物体を斬るもので一撃に手仕留めるからこその強さであり、単純な力比べならば、男に、それでもかなり強い方ではあるが、ドフラミンゴ相手ともなると敗北せざるを得ない。さらに言えば、ドフラミンゴはあの奇妙な能力を有している。駄目か、とミトは鎖を持っていた方のドフラミンゴの手が自由になったのを視界の端で捕え、眉を顰めた。体をひねり、その指の奇奇怪怪なる動きを止めようとしたが、その動作よりも人の指先の動きの方が格段に速い。指先に触れるか否か、ミトの動きはそこで止まった。おっそろしい、と先程の戦闘を愉しむかの如く、ドフラミンゴは口元を歪めた。嗜虐的な色を含んだその笑みに、吐き気が胃の腑を震わせる。
 体の自由を奪われ、しかし意志の自由までは奪われず、ミトはレッドワインの双眸でドフラミンゴをねめつけた。殺意まですら込められた視線にドフラミンゴは愉快気に笑う。フッフッフ、と鼻から嘲笑にも似たそれがこぼれ落ちる。忌々しい。その長い指先が動き、ミトは最大限に体が動かないように力を込めながらそれに抗いつつ、ドフラミンゴの米神、その傷口に唇を当てた。唇に生温かい感触が乗る。怖気がする、とミトは顔に嫌悪感を張りつけた。表情など見えずとも、全身からその気配を発しているので、ドフラミンゴもミトの感情には気付いていたが、まるでそれを愉しむかのように指を動かし、体を意のままに操る。首に巻きつけられていた鎖は既に床に落ちている。
 すす、とミトは腹立たしさと吐き気を覚えながら血の痕をゆっくりと唇でなぞった。視線が、一瞬合わさる。ああそうだ、とドフラミンゴは思い出したように床に転がったままのサングラスをミトに拾わせる。握りつぶしてやろうかとミトは手に持たされたサングラスにまですら殺意を覚える。坊主憎けりゃ袈裟まで憎し、とはよく言ったものであった。しかしそんなことができるはずもなく、ミトは操られるがままに向かい合わせに座っているドフラミンゴを跨ぐと、その顔にサングラスを掛けた。
 拘束を解かぬまま、ドフラミンゴはぐいとミトの腰を引き寄せ、自身の体へと押し付けさせた。嫌悪すら通り越した侮蔑の表情が色濃く表れる。膝立ちで、ミトはドフラミンゴを見下ろしつつ軽蔑の視線をやった。しかし然程の効果は認められず(むしろ愉しまれている印象すら感じられる)ドフラミンゴはゆるゆるとミトの腰を落とさせ、視線を並行ラインへと導く。下腹部に当たったそれに、ミトは僅かに顔を顰めた。ちいさな表情変化に気付いたのか、ドフラミンゴは笑みを深め、自由を奪った女の唇へ赤く長い舌をちろりと這わせる。唇に付着していた血の味が唾液に混じる。
「フ、フッフフッフ…分かるか?」
「黙れ、下種野郎」
「ヤるか?気持ち良くしてやるぜ?」
「死ね」
「腹上死ね、悪かねェ」
 腰にまわされた手は、さらに強く猛った股間に押し付けられる。不快さを隠す様子を一片も持たず、ミトは顔を顰めた。
「首を絞められて感じたか?変態が」
「てめぇの苦しげな顔見てたら感じた」
「どっちにしろ変態だな。サディストが」
「サディストは変態か?人と少し違うだけで変態扱いは頂けねェ」
「サディストが変態なのではなく、お前が変態なんだよ。鳥野郎。…その手を、放せ。気持ちの悪いものを押し付けるな」
 言うじゃねェか、とドフラミンゴは笑いながら、丁度接合部の部分に腰を無理矢理押し付けた。自由を奪って操れるにも拘らず、本人の力で強制的に行動に出ることは、暗に力関係の上下を明確にしていようとしているに他ならない。
「下で駄目なら、上はどうだ?」
 ここで、と空いている手の指先で、ドフラミンゴはミトの唇を右から左になぞった。その唇が酷く挑発的に歪む。ぞくりと、背筋が震えた。ドフラミンゴは向けられた眼光の鋭さに口角を小さく吊り上げる。
「食い千切るぞ。使い物にならなくさせられたいか」
「…てめぇならやりかねねぇなァ」
 怖い怖い、とドフラミンゴは歪みに歪めた口でその言葉を吐く。全くの本気であった。この女ならばやりかねない、と背筋が冷える。下の口でも同様に食いちぎられそうな気がして仕方がない。そのスリルを楽しむのも一興、と言ったところだろうか。
「ワニ野郎は教えてくれなかったのか?」
「…未だに何かしら勘違いしているようだが。その不愉快な妄想とも呼べるそれを修正したらどうだ」
「おいおい。あれだけ熱烈な告白ショー見せておきながらそりゃねぇだろ。インペルダウンでよろしくやってたんじゃねェのか?マァ、おれは別にワニ野郎のお手付きでも気にしやしねェから安心しろ」
「あいつはお前とは違う。そもそも、お前は何を言っている。理解できん」
 動揺、ではなくただ純粋に疑問の色がその瞳に浮かんだことに気付き、ドフラミンゴは反対に多少の驚きを覚える。全く、あれだけの思いをぶつけられて置きながらなお白を切る、否、気付いていないというのか。
 こいつの頭は一体どうなっているんだ、とドフラミンゴはミトの顔を見て僅かに首を傾げた。
「ありゃ、誰だどう聞いても愛の告白だろう」
「お前にはあれがそう聞こえたのか?馬鹿も大概にしろ」
「…」
 これはワニ野郎も報われない。
 フッフ、とドフラミンゴは今この場にはいない、すました顔の男を思い出して笑う。だがしかし、女は一切動じる様子もなく、ただドフラミンゴを見ていた。睨みつけるでもなく、ただ、見ているだけである。
「おめでたい頭だ」
 嘲る。
 は、と鼻で笑われ、ドフラミンゴは口に乗せていた笑みをようやく取り払った。抵抗を押さえて体を奪うことも可能なのに、そうしないのは唯の優越感である。お前などいつだっておれの自由にできる、という意味を示す。だが、女はそれを理解した上で、嗤う。嘲る。馬鹿にする。
 ミトはドフラミンゴのサングラスへとその姿をくっきりと映し出しながら、口を動かし音を声へと変え、さらに会話をするための文章を作り出した。
「あいつは、そう言う意味では言っていない。ただ、あいつのために生きろと言ってくれただけだ」
「だから」
「それが邪推だと言うんだ。その目に痛いコートと同じ色をお前の脳内はしているようだな。私も色恋沙汰はそう詳しくもないが、それがそうであるかないかくらい分からんでもない。『あれ』はそうではない」
「…なら、何だって言うんだ?」
「言葉のままの意味だろう。生きろと言ったんだ。私から、死を奪ったのさ。あいつは」
 海賊だからな。
 楽しげに、嬉しげに、目の前で女は笑った。優しい色をその瞳に乗せて声に乗せて、笑う。何て憎たらしいことだろう、とドフラミンゴはぢりと体のどこかが焼けるような焦燥感にかられる。どうしてあいつなのだろうかと全く理解できない。ナァ、と質問を声に出した。
「どうして、おれじゃなくてあいつ何だ?もしも。もしも、昔お前に会ったのがあいつじゃなくておれだったら、おれがてめぇに死ぬなと言ったら。おれたちは」
 何かが変わったのだろうか。
 単純な疑問をドフラミンゴは口にした。猛っていた己は既に萎えていた。女の視線はようやくサングラスの奥の瞳を見た。その口がゆるりと動く。
「何かが変わったかもしれない。そうだな、変わったかもな。だが現実問題、私はお前ではなくクロコダイルに会い、彼に死を奪われた。それが、現実であり、今更何も変えようもない事実だ。私をこうやって鎖に繋いでいるのも、閉じ込めているのも。目の前のそれらは全て事実で、私がお前と言う男を嫌う要因の一つであり、全てだ」
「だが、おれがお前を放したら、お前はあいつの所へ帰るんだろ」
「ああ」
「なら、おれはてめぇを放すわけにはいかねェな」「そこに行ったら」「てめぇは」「帰って来ない」
 そうだろう、とドフラミンゴはミトに問うた。それにミトはそうだなと短く返事をした。ドフラミンゴはサングラスに指を掛けて肩を揺らす。自嘲じみた笑い方であった。しかしミトは何も言わずに、体の自由を奪われたまま静かに男を見る。視線が冷たいなとドフラミンゴはその視線を受けつつ、笑いを静めていく。そうしてようやく笑いが止まった後、体に跨らせていたミトの体をひょいと抱き上げた。変わらず、体の自由は奪い続けたままである。
 ベッドに座らせ、もう一度腕を落ちている縄でしっかりと縛る。明日にでも絶対に抜け出せないように何か拘束具を持ってこようとドフラミンゴは考えた。足も一応の自由を奪っておくために枷を落とし、足首の上にタオルを巻くと、その上から縄できつめに縛り上げた。だるまのようにベッドシーツの上にミトは転がされる。
 もう腹這いでしか動けないことを確認した上で、ドフラミンゴは部屋の扉の鍵を内側から閉めた。これで鳥籠の鍵はしっかりと閉めたことになる。ベランダは解放されているが、そこから落ちれば間違いなくあっという間もなく即死なことは間違いがない。宙に浮かぶ技でも持っていれば話は別だろうが、その一つである月歩を足を縛って使えないようにしてある。問題は何もない。
 籠の中で鳥を飼う。
「知ってるか」
 ドフラミンゴはベッドに腰かけ直し、そこに転がされている反抗的な鳥へと声を掛けた。無論返事はない。しかし、それを気にする様子もなくドフラミンゴは続ける。
「鳥を飼う時、逃げ出さないように羽を切るんだと。おれもそうした方が良いか?」
「ならお前は知っているか」
 凛と言葉が返され、空気を震わせる。ドフラミンゴは小さく首を動かして、転がされている女と視線を合わせた。笑っている。勝ち誇った表情で。お前などには一生屈さないと瞳だけで語っている。
「羽はな、切られても生えてくるんだと」
 ミトの口からこぼれた言葉に、ドフラミンゴはそうかよ、と笑いながらゆっくりと転がされている女に大きな影を被せた。両手両足を完全に拘束されている時点で逃げようなどあろうはずもないが、睨みつけてくる瞳だけは未だにまっすぐ、汚れることなくドフラミンゴを射抜いて止まない。ゆっくりと手首から、衣服の上からだが、這わすようにしてドフラミンゴは大きな掌を移動させた。そしてそれを肩で止める。もう片方の手をそっと添え、そして音を鳴らした。転がされている女の瞳が大きく見開かれる。悲鳴はあげない。
 右肩を外され(外したのはドフラミンゴ張本人だが)、脂汗を浮かべているミトを見下ろした。女は数度左肩で息をし、痛みから込み上げてくる悲鳴は喉で嚥下した。面白くない、とドフラミンゴは目をサングラスの奥で細める。もっと、自分が居ないと生きていけない程に自分に溺れさせてやりたい。苦痛すらも快楽に感じる程に。
 ある意味危険な思考を頭の中で巡らせながら、ドフラミンゴはミトの青白い頬に先程右肩の関節を外した掌を添えた。そこから伝わってくる体温はとても、冷たい。この女の自分に対する心のようだとドフラミンゴは思った。
「痛いか」
 返事はない。
「悲鳴、上げてもいいんだぜ」
 返事はない。見上げてくる瞳は変わらず冷たい。
 面白くない。
 ドフラミンゴは掌を滑らせて、外された右肩に添えた。嵌めるのか、と思いきやその掌で単純に力を掛けた。外れた関節を甚振るかのようにごりと肩を揺らさせる。相当な痛みがそこに走っているはずである。だが、女は顔色一つ変えずに、唇を噛んでその痛みを飲んでいる。
「マゾヒスト」
「くたばれ、鳥野郎」
 それがお前の答えなのか、とドフラミンゴは呆然とする。
「愛してるって言えば、嵌めてやる」
「断る。肩くらい」
 どん、とミトはドフラミンゴの腹を縛られている両足で蹴りつけて距離を持つ。そしてずるりと左肩で体を起こしながら、乱暴にベッドの端にまでよると、右肩を固い部分に押し付け、ごぎと鈍い音を響かせた。流石に自分で戻すのは苦痛だったのか、首筋にぷつと汗が浮かんでいる。
「自分で嵌められる」
「骨でも折っときゃァよかったか」
「それでも、私はお前を男として愛さない」
「死んでもか?」
「死なない。あいつが、私を待っているから」
 憎たらしい。
 ドフラミンゴはそうかよ、と呟いて無理矢理に唇を奪う。噛みつかれた。口の中に赤い色の液体の味が浸透する。それを唾と一緒に飲み干した。食い殺されそうな赤い瞳が眼前で睨みつけている。
 躾には時間がかかりそうだと、ドフラミンゴは舌を噛み切られないように外から顎を固定した。しかし、それでも僅かに牙を穿たれた舌で口内を荒らし蹂躙しながらそんなことを思う。初めてのキスはレモンの味だなんてふざけたことを言った奴を殴りたくなった。